■エジプトの砂 エジプトに観光旅行してきた友人が、ヌビア砂漠の砂を見せてくれた。エジプトと聞いて何か神秘的なものを感じ、耳かき一杯の砂をプレゼントしてもらい、早速電子顕微鏡で観察してみた。 下の写真は砂漠の砂のデジカメ写真である。目で見ると大きさがそろったカドミュームイエローの粒がまばゆく輝いていたが、デジカメ写真では反射の相違か、いろいろな色と形の粒が見えた。
まず、ありのままの砂を見たかったので、表面を蒸着しないでそのままSEM観察した。
大きく拡大すると、大きさや形がまちまちであることが分かった。倍率を大きくすると、土台を作るときに敷く、がらくた石に見える。長年、灼熱の太陽と風に耐えた砂が、このような角ばった形をしているのは意外だった。。 角ばった砂粒を拡大して観察しようとしたが、やはり帯電の影響で見にくかった。そこで前に実験した低加速電圧法で1kVにして観察を続けた。
岩を感じさせる粒で、中央部には割れ目が見える。岩のように次第に割れていくのであろう。このような角ばった粒以外にもいろいろな形状の粒が観察できた。他の形の粒像を次に示す。
左側の写真のように劈開性のある粒、中央の写真のようにジャガイモのような、あばたがある粒、右側の漬物のように丸みを帯びた粒などいろいろな形であった。どのようにしてこのような形の異なる粒ができたのか興味深い。 | ||||||||||||||||
Copyright(C)2002-2008 Technex Lab Co.,Ltd.All rights reserved. |