■ 感謝祭in前橋市



群馬県の東前橋整形外科に勤めている元の会社の石川先輩から電話があった。今度、病院でリハビリセンター(ホール)の竣工式を兼ねた感謝祭を企画したので協力してほしいということであった。病院で電子顕微鏡の写真を?、と疑ったが、話を聞いて見ると興味がわいたので、参画する事にした。この病院では地域の皆さんとのふれあいを目的に、毎年感謝祭を催しているが、今年は大ホールが完成したので、ここで大々的に催したいとの趣旨であった。打ち合わせのためホールを見せてもらったが、大きいのにびっくりした。学校の体育館くらいある。通常はこのホールに沢山のベッドが並べられ、リハビリ治療が行われているとのこと。このホールの特徴は、奥の面に舞台があることである。先輩の話だと、皆で演芸やカラオケなどを楽しめるように設置したとのこと。確かに、病は気からという言葉があるように、日々を楽しく笑って暮らし、また地域の皆さんとのふれあいは治療に大いに役立つだろう。オツな計らいに感心した。当日は、その舞台の反対側の幅10mの面に私の電子顕微鏡写真を展示してほしいとの案であった。そこでB0判(103x145cm)に引き伸ばした写真9枚を展示することにした。

リハビリホールでの感謝祭
図1 リハビリホールでの感謝祭


10月16日(日)、雨上がりの秋晴れの中、入院中や通いの利用者はもちろん、その家族や、地元の皆さんが大勢集まられたのには驚いた。図1は舞台から撮影させてもらった写真で、奥に私の展示が見える。竣工式典の後、舞台ではカラオケ、フラダンス、民謡など各種の演芸が披露された。中でも聴覚障害者による太鼓の演奏には感動した。参加者はホールの外で料理された各種の食べ物を食べながら鑑賞していた。どこにも笑顔が見られ、笑い声が聞こえた。ホールの裏面に展示した私のコーナーにもいろいろな人が訪れてくれた。

いろいろな人が見てくれた SEMの立体視用メガネ
図2 いろいろな人が見てくれた 図3 SEMの立体視用メガネ


車いすの人、子供を連れた家族、リハビリに通院している人、地域の人など、サイエンスには直接関係ない人々が興味を持って見てくれた事が、とても嬉しかった(図2)。
え、蚊の針や足がこんなになっているの!私も花粉症で憎い花粉がこんなとは!テントウムシの足に吸盤があるなんて知らなかった!など身の回りの生物の拡大写真と説明に皆さん驚嘆してくれた。急遽購入して持っていったステレオ鏡(図3)を見てもらえるか心配であったが、多くの人が、立体に見え、すごいね!と見てくれたのも嬉しかった。
電子顕微鏡とサイエンスの面白さを皆さんに伝えたいという私の思いが、このような場所でもできるのだと感激した。この機会を作ってくれた先輩に感謝したい。自分も病を持ちながら、前向きで人のために尽くしている先輩の背中が輝いていた。







                                         −完−




タイニー・カフェテラス支配人 文ちゃん

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