私たちは、各地にTinySEM(超小型走査電子顕微鏡)を持って行き、皆さんに実際に見ていただき、操作していただき、SEM像の世界の神秘さ、見事さ、美しさを是非味わっていただきたいと思っています。特に、好奇心旺盛な子供たちに見てもらい、科学への興味を持ってくれればと願っています。

このコーナーでは、いろいろなイベントに参画してSEM像を紹介した様子を報告します。 皆さんの町で、グループでご希望のときは、是非お便りをください。できるだけお答えしたいと思います。


■「子どもたちに、夢見る力を」講演会 in 長野

2003年1月25日(土)1時から、長野駅前のメルパルク長野ホールで、潟Gイブル主催の講演会「子供たちに、夢みる力を」が開催されました。前日、思いがけなく雪が降り積もりましたが、たくさんの小学生とご両親に来ていただきました。 雪化粧した現地の様子
▲雪化粧した現地の様子
この会の二番目に私の尊敬する大先輩の只野文哉博士(科学と経済の会)が講演されることになっていました。私は、只野先輩の「子供にサイエンスのきっかけを」という志に共鳴し、日頃弟子になりたいと思っていますので、お願いして講演の中でSEM像の紹介をさせていただく時間を取って頂きました。 テクネックス工房の大野社長もこの話に大変乗り気で、安全のためと二台ものTinySEMを車に乗せて、あの雪の中を駆けつけてくれました。
ステージでの機材の準備
▲ステージでの機材の準備

上の写真は講演が始まる前に、舞台の机にセッティングをしているところです。非常に大きくて立派な会場で、スタッフは緊張しました。SEMを舞台に乗せて、大プロジェクターで生の像を見せる試みは、多分世界で初めてだったでしょう。
二番目に、只野博士のスライドによる講演がありました。その中で、「長い人生をどう生きるか、各人が志を持ってほしい」という結びが印象的でした。只野博士からの力強いメッセージ
▲只野博士からの力強いメッセージ

次に私たちのSEM実演が始まりました。 司会は、なんとあのズームインに出演されるテレビ信州アナウンサーの浅井みどりさんでした。笑顔が素敵でユーモアーたっぷりの浅井さんの紹介でSEM像の投影が始まりした。突然、舞台の背面にある300インチの大クリーンいっぱいに、コオロギの顔のSEM像が液晶プロジェクターから投影されたのですから、聴衆の子どもたちの驚きはたいへんなものでした。

それから、あらかじめ試料台に着けてあった星の砂、砂糖、胡椒、ひまわりの花粉、虫などのSEM像を紹介しました。まもなく私は舞台を降りて、子供さんにお願いして、髪の毛を数本切らせていただきました。舞台の上に飾ってあった生け花の中から、もう咲いている菜の花を失敬しました。

さらに、ずうずうしくも、司会の浅井さんにお願いして、浅井さんのハンドバックから、ファンデーションをお借りしました。これをスタッフに渡してすぐ試料台に固定し金属のコーティングをしてもらいました。この間、約5分でした。早速そのSEM像を投影してもらいました。

右の写真は、会場の坊やの髪の毛です。キューティクルがきれいに映し出されています。坊やも自分の毛とは想像ができないらしく、ただ呆然と驚いていました。 滑らかなキューティクルにびっくり
▲滑らかなキューティクルにびっくり


次の写真は浅井さんのファンデーションのSEM写真です。肌を美しくみせるファンデーションが、このような瓦状であるのに浅井さんもびっくり。実際は目に見えないくらいの大きさで、光を滑らかに反射して、肌を美しく見せるように先端技術を用いて形や大きさが工夫されているのですよと説明して納得していただきました。 ファンデーションSEM写真
▲ファンデーションSEM写真
最後は菜の花の花粉です。春を待つ長野の皆さを癒してくれる菜の花の花粉が、なんとラクビーボールのような形で、規則的な模様をしているのですね。会場からは、ほーという驚きの声が何度も聞こえました。 菜の花のSEM写真
▲菜の花の花粉SEM写真

通常のSEMは汎用のものでも重さが数百キロ以上あり、大きさも一坪くらいのスペースが必要です。ですから、SEM像を見ていただくには、装置がある分析センタなどの設備に出かけていかなければできないのです。それが小さくて軽いTinySEMの開発によって、持ち運びが便利になり、このように舞台の上に乗せて皆で一緒に実時間で見ることが可能になったのです。





タイニー・カフェテラス支配人 文ちゃん

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